数多の品種があるりんごの中でも保存性に優れているとは言い難い紅玉。
樹上で完熟させるとその賞味期間はさらに短くなり、収穫後およそ10日程度しか品質が保持できません。この日持ちでは市場を介し出荷することはほぼ不可能。そのため蜜紅玉は、りんご農家自身やその身内などで密かに楽しまれていた程度に留まり、一般市場へ出回ることはありませんでした。
紅玉は明治時代から昭和初期にかけ、日本のりんごの主品種としてほとんどの農家が栽培を行っていました。
しかし戦後、世間の果物ニーズが[甘さ]へ切り替わったことから、りんご界隈でも甘味が強い新品種が台頭。また日持ちに優れた品種も次々に開発が進み、両者に利がない紅玉は、植え替えにより減少の一途を辿ります。
そして蜜紅玉は農家のあいだでも「出荷できないりんご」として、時とともに忘れ去られていきました。
今から30年以上前、周りの農家が新たな品種を育成する中で伊達水蜜園の初代は「酸味がある紅玉こそりんごの基本」という信念の下、時代を逆行するように紅玉の苗木を植え始めました。
現代、一般的なりんご農家において紅玉の木は受粉樹※として少量が栽培されるにとどまりますが、伊達水蜜園では年間約4万個を生産する、いわば紅玉専門農家。2代目となった今もその信念を受け継いで、紅玉の栽培・研究に勤しんでいます。
その上で、紅玉にりんご本来の酸味があるからこそ生まれるこの「蜜紅玉」の美味しさと文化を、より多くの人に伝え残したいという想いで、販売に踏み切りました。
[夏の寒暖差]
果実が成長する夏場の気温は昼間35℃~夜間20℃。熱帯夜がなく寒暖差がはっきりしていることで、気が養分をたくわえる時間と実を成長させる時間にメリハリが生まれ、成長効率の良い引き締まった果実が生まれます。
[秋の冷え込みと日照]
りんごが赤く色づくには低温で発生しやすい「アントシアニン」という成分をたくわえ、日光に当たる必要があります。全国有数の日照時間があり、りんごが成熟を迎える初秋に気温が大きく下がるこの地は、真紅の紅玉に最適な環境です。
[雨の少なさ・低湿度]
雨が少なく湿度が低いと病原が発生・蔓延しづらく、木が健康な状態で育ちます。また肥料の養分が雨で流されることが少なくなるため、肥料や農薬の量を半分ほど減らし、自然な状態に近づけた栽培を行うことができています。
会津木綿の企画提供:IIE Lab.
「時代の流れで消えゆく物・文化を現代のライフスタイルに合わせて取り入れていく」という想いが伊達水蜜園の蜜紅玉にかける想いと共鳴し、今回の商品に合わせて特別な紅玉色の会津木綿を企画提供していただきました。
※会津木綿はキッチンクロスやランチョンマットとしてお使い頂けます。
IIE Lab.(イー ラボ)
福島県河沼郡会津坂下町大字青木字宮田205番地
0242-23-7760 http://iie-aizu.jp/
蜜紅玉【限定10箱】
1箱4個入
5,000円(税込・送料込)
品名 / 蜜紅玉
産地 / 長野県伊那市
内容量 /4個
箱サイズ /W16.5cm × D16.5cm × H10.5cm
発送時期 / 10月下旬~11月上旬
※お届け日はご指定頂けません。
のし/各種対応可
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